2023年4月号vol.61

お口の健康を守るためのメンテナンス

皆さんは、「お口のメンテナンス」という言葉を聞いたことはありますか?

メンテナンスを日本語にすると「維持」「持続」「保全」などの意味になり、歯科では、治療ではなく予防という観点からメンテナンスという言葉を使用することがあります。

悪くなったら治す「治療」ではなく、悪くならないための「予防」がお口の健康を守るためには最も大切なことです。

お口のメンテナンスの取り組みには、セルフケアとプロケアの2つがあります。

セルフケアは、ご自宅でする歯磨きなどで、お口の健康を守るための基本となります。

プロケアは、歯科医院で行うもので、メンテナンスの専門的な知識と技術を持つ歯科衛生が、専用の器材を使ってセルフケアでは取り除くことができないお口の細菌や汚れを除去します。

むし歯や歯周病の原因となるのは、全て細菌です。

この細菌を増やさないためのメンテナンスが、お口の健康を持続することに繋がります。

お口の問題と言えば、むし歯や歯周病を思い浮かべる方も多いと思います。

しかし、お口の問題には、噛み合わせが悪い、入れ歯が合わない、親知らずが痛いなど、様々なものがあります。

そして、これらの問題の多くは突発的に起こるのではなく、必ず前兆があり、その前兆に気づくことができず、大きな問題になったときに初めて自覚症状として現れます。

もし、定期的にお口のメンテナンスを受診していれば、問題の原因となる小さな変化に気づくことができ、最小限の処置で問題を未然に防ぐことができるケースも多くあります。

昨年のひろき通信11月号vol.56でお伝えした歯の破折は、抜歯になってしまう可能性が高くなりますが、定期的にメンテナンスを受診されていれば、早い段階で噛み合わせに問題があることに気づき、破折リスクを抑えることができます。

日本では、まだ定期メンテナンスは一般的ではありませんが、生涯できるだけ多くの自分自身の歯で生活するためにも大切なお口のメンテナンスです。

2023年4月号vol.61

マイナンバーカードリーダー導入

皆様は、マイナンバーカードを取得されましたでしょうか?

当院では、マイナンバーカードリーダーを導入したことで、保険証をお預かりする必要がなくなりました。

マイナンバーカードがあることで、マイナポータルで特定健診情報や薬剤情報、医療費の確認がいつでもできるようになりました。

また、医療費控除の手続きもこれまでより簡易的に出るようにもなります。

2023年3月号vol.60

むし歯細菌が好む隙間

むし歯の治療のため多くの方が通院されていますが、どのような歯の状態がむし歯リスクを高くしてしまうのかご存知でしょうか?

むし歯の正体は細菌であるため、細菌が繁殖しやすい「隙間」に注意が必要です。

今回は、あまり知られていないむし歯ができやすい2つの歯の隙間をお伝えします。

また、本来歯ぐきに覆われている部分は、堅いエナメル質がないため、歯周病などで歯ぐきが下がることもむし歯リスクを上げてしまいます。

2023年3月号vol.60

歯周病に影響を与える喫煙

歯周病は、歯と歯ぐきの隙間などで細菌が繁殖することで、歯ぐきに炎症を引き起こします。

歯周病からお口の健康を守るためには、歯科医院で定期的にお口のメンテナンスを受ける予防が大切ですが、歯周病改善のためには、歯科衛生士による歯周病治療を行うことで歯周病菌の数と活動のコントロールをしていくことが重要になります。

しかし、喫煙をされている場合、しっかりお口のメンテナンスを受けていても歯周病の予防や改善が難しくなります。

喫煙は、全身の健康と同じように、お口の健康にも悪い影響を与えてしまいます。

歯ぐきの中には血管が通っており、炎症が起こっている部位の血管からは細菌と戦う成分(白血球など)が出てきますが、喫煙をすると歯ぐきの血管は収縮してしまい、その成分が出にくくなります。

喫煙は、体の防御力を弱めてしまうため、歯周病菌を攻撃する働きも弱くなり、その結果歯周病が進行してしまいます。

禁煙に取り組むことが、歯周病対策だけでなく全身の健康につながる大きな一歩になります。

2023年3月号vol.60

実は謎だらけの睡眠

人をはじめ生き物はなぜ睡眠をとるのかご存知でしょうか?

肉体的精神的な疲労を回復するため、脳を休ませるためなどの話を聞くことがありますが、実は、睡眠がなぜ必要なのかだけでなく、睡眠の仕組みについてもまだ解明されておりません。

そんな謎に包まれた睡眠ですが、1998年に筑波大学医学研究科の

柳沢正史教授がナルコレプシーという睡眠障害を解明し、2022年に国際的な科学賞であるブレークスルー賞の生命科学部門を受賞しました。

ナルコレプシーとは、過眠症(居眠り病)とも言われ、日中であっても場所や状況を選ばず強い眠気の発作が出る症状で、10~20代前半に発症が集中しており、14~16歳が発症のピークとなります。

柳沢正史先生は、睡眠と覚醒の制御に関係するタンパク質の「オレキシン」を発見することで、過眠症や不眠症の治療薬開発に貢献しました。

研究者によって、少しずつ解明されてきた睡眠について、今後更に明らかにされていくことに期待します。

2023年2月号vol.59

むし歯の大きさと歯の寿命

先月号のひろき通信(1月号vol.58)では、歯を失う原因第1位の歯周病についてお伝えしました。

今月号では、歯を失う原因第2位のむし歯についてお伝えします。

むし歯は、初期の段階であればむし歯菌の部分を軽く削るだけで治療を終えることができます。

むし歯が進行すると、むし歯菌は歯の内部で拡大し、やがて歯の神経まで感染してしまいます。

この時、痛みを感じることがありますが、むし歯の進行と共に痛みも感じなくなってしまいます。

神経が感染することで痛みは感じなくなりますが、その後もむし歯菌は歯の内部を壊し続けていきます。

むし歯の治療は、むし歯菌に侵食された部分を削り取るため、大きなむし歯の場合、歯を大きく削ることになり歯の寿命は短くなってしまいます。

2023年2月号vol.59

むし歯のメカニズム

皆さんの中には、毎日歯磨きをしているのに、むし歯になってしまったり、あまりお菓子など甘いものは食べていないのに、むし歯になったなどという経験がある方も多いと思います。

「なぜむし歯になってしまうのか」皆さんはご存知でしょうか?

歯磨きをしっかりすることや、糖分の摂取を控えることは、むし歯予防に大切なことですが、それだけではむし歯リスクを大きく下げることは出来ません。

むし歯を予防するためには、「糖の摂取」のほかにも、「お口に潜む細菌数」や「お口の環境」も関係し、それらが関わる時間をコントロールすることが重要です。

毎日の規則正しい食事や歯科医院で自分自身のお口の環境を知るための検査のほか、正しい歯磨きや定期的な歯科メンテナンスによって、お口の衛生環境を守ることがむし歯予防に繋がります。

前のページでもお伝えしたように、むし歯が大きくなると歯の寿命が短くなるため、メンテナンスを受診することで、むし歯の早期発見・予防に取り組みましょう。

2023年2月号vol.59

第2回JIADS歯周病研修6ヶ月コース in 東京

昨年の11月より始まった歯科医師スタディグループJIADS(ジアズ)のペリオ6ヶ月コース第2回が、12月17日(土)18日(日)の2日間に渡り東京で実施され参加してきました。

私が受講しているペリオコースでは、ペリオ(歯周病治療)についての世界最前線のより高度な臨床技術・知識を学ぶことができます。

第2回目となった今回は、重度歯周病治療法の一つである歯周外科治療についての講義と臨床実習が行われました。

歯周外科治療にも、様々な治療法に分かれているため、症例に合わせた歯周外科治療法を選択することが重要なポイントになります。

歯周病治療において、改善効果を得る可能性が高い歯周外科治療ですが、喫煙をされているとその効果を得ることが難しくなります。

当院では、歯周病を初めとしたお口の問題を未然に防ぎ、健康を守り続ける予防歯科に取り組んでいますが、この研修で歯周病についての高度な治療技術を学び、1人でも多くの患者様の健康をお守りしていきます。

2023年1月号vol.58

新年のご挨拶

皆さま、新年明けましておめでとうございます。

今年は、どのようなお正月を過ごされましたか?

昨年11月からの新型コロナウイルス第8波の影響を受けて、遠出などを控えた方も多かったのではないでしょうか?

当院は、今年の4月で開院5周年を迎えることができます。

改めて、これまで通院された患者様をはじめ、地域の皆様や共に働くスタッフへの感謝の気持ちを忘れず、基本を大切にしっかり歩んでいきたいと思います。

2023年も、皆様の健康と笑顔を支える歯科医療を目指し、様々なことに挑戦していきたいと思います。

本年も「ひろきデンタルクリニック」をどうぞ宜しくお願い致します。

2023年1月号vol.58

歯を失う原因の第1位歯周病

歯を失う原因で最も多いのが歯周病です。

歯周病は、お口の中の汚れが原因で細菌が増殖し、歯ぐきが炎症を起こしている状態ですが、進行が進んでしまうと歯を支えている歯ぐきや骨がなくなり、歯が抜け落ちてしまいます。

日本人の30歳以上の約8割が罹患しており、生活習慣病の一つにあげられる歯周病は、糖尿病や心筋梗塞、脳梗塞のほか、認知症への影響も認められています。

歯周病は「沈黙の病気」と言われ、痛みなど自覚症状がないまま進行し、重度になるほど改善は難しく現状を維持するための治療となってしまいます。

当院では、歯周病の改善に向けた治療だけでなく、歯周病を未然に防ぐ予防のための定期メンテナンスをご案内しています。

お口の定期メンテナンスでは、専用器材を使って細菌を取り除き口腔内を衛生的な環境にすることができます。

専門的な技術によって、細菌をコントロールし衛生環境を維持することが、歯周病予防や改善に効果的です。

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